Ifo経済研究所が26日に発表した7月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を0.1ポイント下回るマイナス6.0ポイントへと低下し、コロナ禍初期の2020年5月以来の低水準となった。同値がマイナスに沈むのは2カ月連続。調査担当者は米国と欧州の金融引き締めの影響が徐々に出ていると指摘したうえで、短期的に状況が改善する兆しはないと述べた。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が輸出増回答を上回っていることを意味する。
7月の状況を業界別でみると、指数がプラスにはったのは飲料(30.7ポイント)、衣料品(26.0ポイント)、データ処理装置(3.0ポイント)、食品・飼料(0.2ポイント)だけだった。電気装置はマイナス5.8ポイント、自動車はマイナス8.0ポイント、機械はマイナス10.8ポイント、製紙はマイナス13.6ポイント、化学はマイナス14.4ポイント、ゴム・樹脂製品はマイナス14.9ポイント、金属製品はマイナス15.3ポイント、金属製造・加工はマイナス20.6ポイントとなっている。