ビオンテックが赤字転落、コロナ特需の終了で

バイオ医薬品大手の独ビオンテックが7日発表した2023年4-6月期決算の純損益は1億9,040万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(16億7,200万ユーロ)から大幅に悪化した。新型コロナウイルス感染症の緊急事態が終了したことを受け、米ファイザーと共同開発したワクチンの需要が激減したためだ。売上高は前年同期の31億9,650万ユーロから1億6,770万ユーロへと激減した。

同社はオミクロン株のXBB.1.5系統に対応した新ワクチンを当局の承認を得て9月に市場投入することを計画している。コロナワクチン関連の巨額収入が7月以降に入ったこともあり、新型コロナワクチンの売上高で23年12月期に約50億ユーロを確保するとしたこれまでの予測を据え置いた。

ビオンテックの23年6月中間期の売上高は14億4,470万ユーロで、純損益は3億1,180万ユーロの黒字だった。前年同期はそれぞれ95億7,110万ユーロ、53億7,080万ユーロ(黒字)に達していた。

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