TSMCが独に半導体工場、欧州3社と共同で100億ユーロ超を投資

半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)は8日、インフィニオンなど欧州同業3社と共同でドイツ東部のドレスデンに工場を建設する計画を発表した。自動車や製造業で今後、一段と拡大する需要に対応する狙い。欧州での半導体の生産拡大・安定供給ほか、同材料などのバリューチェン拡大につながると期待されている。

TSMCは独インフィニオン、ボッシュ、蘭NXPと共同で合弁会社ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(ESMC)を設立する。出資比率はTSMCが70%で、残りは欧州3社がそれぞれ10%。欧州半導体法の枠組みで補助金の交付を受けることが正式に決まれば、投資に踏み切る。

投資額は100億ユーロ超。補助金の額は明らかにされていないものの、メディア報道によると、ドイツ政府は50億ユーロを交付するもようだ。

ドレスデン工場は2024年下半期の着工、27年末までの完成を予定している。生産能力は300ミリシリコンウエハーで月4万枚。回路線幅22~28ナノメートル(NM)のプレナー型CMOSと、同12~16NMのFinFET製品を製造する。約2,000人の新規雇用を見込む。

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