独企業景況感4カ月連続悪化

Ifo経済研究所が25日に発表した8月のドイツ企業景況指数(2015年=100)は85.7となり、前月を1.7%下回った。同指数の低下は4カ月連続。Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツ経済の乾期は長引いている」と述べた。

現状判断を示す指数は2.4ポイント減の89.0となり、20年8月以来の低水準に落ち込んだ。同指数の悪化は5カ月連続。今後6カ月の見通しを示す期待指数も1.0%減の82.6となり、4カ月連続で低下した。

景況感はすべての部門で悪化した。製造業では現状判断が20年10月以来の低水準へと下落。期待指数も大きく落ち込んだ。新規受注の減少が続いている。

サービス業でも現状判断と期待指数がともに低下した。製造業不振の影響は運輸・物流業界に及んでいる。

流通業では現状を「悪い」とする企業の割合が「良い」とする企業をこれまで以上に上回った。先行き見通しも悪化した。

建設業では現状判断が特に大きく悪化している。

企業景況感の低迷を受け、エコノミストの間ではドイツ経済が下半期に再び景気後退局面入りするとの見方が強まっている。バーデン・ヴュルテンベルク州立銀行(LBBW)のアナリストはロイター通信に、「春季(4-6月期)のゼロ成長は、景気後退局面に再転落する前の中休みに過ぎなかった可能性がますます強まってきた」と述べた。

上部へスクロール