Ifo経済研究所が28日に発表した8月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を0.3ポイント下回るマイナス6.3ポイントとなり、3カ月連続でマイナスの領域に沈んだ。調査担当者は世界需要の低迷が響いていると指摘するとともに、国際競争力が低下しているとする企業が増えていることを明らかにした。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が輸出増回答を上回っていることを意味する。
8月の数値を業界別でみると、金属製造・加工(-27.2ポイント)、製紙(-15.4ポイント)、ゴム・樹脂製品(-13.1ポイント)、ガラス製品・セラミック・石土加工(-12.7ポイント)、繊維(-12.5ポイント)、機械(-11.7ポイント)、金属製品(-10.9ポイント)、電気装置(-4.8ポイント)、自動車(-1.4ポイント)など大半でマイナスとなった。プラスの領域を確保したのは食品・飼料(10.2ポイント)、データ処理装置(7.3ポイント)など5業界にとどまる。化学は13.7ポイントとなり、前月のマイナス14.4ポイントから大幅に好転した。