非鉄金属大手の独アウルビスは8月31日付の適時開示文書で、盗難被害の額がこれまでに確認された規模を大幅に上回る見通しを明らかにした。被害額は確定していないものの、2023年9月期の税引き前利益(EBT)で「4億5,000万~5億5,000万ユーロ」を確保するとした予測の下方修正が避けられなくなったとしている。
同社は6月、貴金属を含有する中間製品が数年間、犯罪集団により盗取されていたことを明らかにした。被害額は約2,000万ユーロとしていた。すでに警察が国内各地で容疑者6人を逮捕している。
アウルビスがその後、棚卸を行ったところ、金属の在庫が帳簿上の量を大幅に下回っていることなどが分かった。被害額は1億ユーロを超える見通し。9月末の確定を見込んでいる。