JERAは5日、独エネルギー大手ユニパーとLNG(液化天然ガス)および米国産クリーンアンモニアの調達・販売について共同検討することで覚書を交わしたと発表した。
LNG分野の覚書は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて重要課題となっているエネルギー確保に向けて両社が協力し、日独のエネルギー供給の安定性を向上させることを目指したもの。日本とドイツ向けに、両社がそれぞれ保有するLNGポートフォリオを活用した最適解を模索するとともに、長期安定供給を目指し新たなLNGポートフォリオの構築などを検討していく。
米国産クリーンアンモニアに関する覚書は、クリーンアンモニアの製造拠点としてのポテンシャルが高い米国で大規模なアンモニアユーザーとなり得る両社が協力し、プロジェクトを具体化することを目的としている。JERAはパートナー企業である米エネルギー大手コノコフィリップスと協力し、米メキシコ湾岸で大規模に水素を生産し、クリーンアンモニアに転換。ユニパーなどの欧州勢に供給する。将来的には日本やアジア諸国への供給についても検討していく。
コノコフィリップスとのプロジェクトではまず、年産能力およそ200万トンのプラントを設置。2020年代末に商業生産を開始する目標だ。