スウェーデンのスタートアップ企業H2グリーン・スチール(H2GS)は7日、私募を通して新規と既存の投資家から資金を調達したと発表した。同国で計画する世界最大のグリーン製鉄工場と欧州初のギガワット級電解槽の設置に投入する。調達額は15億ユーロ。同社によると、欧州で今年実施された最大の私募という。
H2GSは2020年設立のスウェーデン企業で、従来品に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が95%少ない鉄鋼を同国北部のノールボッテン県で生産する計画。還元剤に再生可能エネルギーベースのグリーン水素を用いることでCO2の大幅削減を実現する。25年末の生産開始を予定している。
今回の私募には日立エナジー、独シェフラーなど既存の出資者のほか、シンガポールの政府系投資会社テマセクなど新規の投資家3社が応じた。