BASFが米電池メーカーとリサイクル材料で協業

化学大手の独BASFは11日、リチウムイオン電池製造の米ナノテクエナジーとパートナーシップを締結したと発表した。廃金属由来の正極材をナノテクエナジーに供給するほか、ナノテクエナジーの工場で発生する電池スクラップと規格外材料から金属を回収したうえで加工し、ナノテクエナジーに供給する。

BASFはリサイクルされた金属をミシガン州バトルクリーク工場で正極材に加工し、ナノテクエナジーに供給。ナノテクエナジーはこれを用いて電池を製造する。バージン金属を用いる場合に比べ二酸化炭素(CO2)の排出量を25%削減できる。

ナノテクエナジーの工場で発生する電池スクラップと規格外材料のリサイクルでは、リチウムイオン電池のリサイクルを手がける米アメリカン・バッテリー・テクノロジー・カンパニー(ABTC)と、戸田工業のカナダ子会社TODAアドバンスド・マテリアルズ(TAM)の協力を受ける。ABTCが電池スクラップなどからニッケル、コバルト、マンガン、リチウムを回収。TAMとBASFが前駆物質と正極材に加工し、ナノテクエナジーに供給する。

BASFはリチウムイオン電池リサイクルのローカルバリューチェーンを北米と欧州、中国にそれぞれ構築する計画。中国ではすでにリサイクル体制を確立している。

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