東芝は21日、独西部のデュッセルドルフに新しい技術拠点「リジェネラティブ・イノベーションセンター」を開所したと発表した。デジタル化を通して炭素中立・循環経済(CN・CE)の実現を加速するとした経営方針に基づく措置。欧州・グローバル社会のCN・CE実現に貢献するとともに、同センターの活動で得られる知見と経験を自社の研究開発、グローバル事業で活用していく。
新拠点はCN・CEに関わる技術開発や社会実装を重視する欧州地域の中核拠点として、先端的な技術開発、自らが持つ技術の社会実証、標準化活動などをパートナーとともに推進していく。電池・半導体などの「デバイス分野」、再生可能エネルギー・水素・エネルギーマネジメントなどの「エネルギー分野」、二酸化炭素(CO2)回収・輸送・貯留・利活用などの「カーボンネガティブ分野」、エネルギー・CO2データなどを活用した「デジタルプラットホーム分野」などの分野での活動を計画している。
エネルギー分野に強いアーヘン工科大学と、地球環境の持続可能性を追求するヴッパータール研究所をアドバイザーに迎えて、欧州全域の有力大学・研究機関と連携するハブ機能も担う。また、実証プロジェクトや連携・事業パートナーに応じて、欧州各国・地域にサテライトオフィスの設置を検討する。