住宅価格の下げ幅、2四半期連続で記録更新

ドイツ連邦統計局が22日に発表した2023年第2四半期の住宅価格指数(暫定値)は前年同期比9.9%減となり、統計を開始した00年以降で最大の下げ幅を2四半期連続で更新した。同指数の低下は3四半期連続。住宅価格は欧州中央銀行(ECB)の歴史的な低金利政策を背景に長年、大幅上昇が続き、上げ幅はピーク時の21年第3四半期には12.8%に達していたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うインフレ高騰を受けてECBが政策金利を急速に引き上げていることから、住宅の需要が減少し、価格が低下している。

都市部と地方部でともに価格が下落した。下げ幅は7大都市(ベルリン、ハンブルク、ミュンヒェン、ケルン、フランクフルト、シュツットガルト、デュッセルドルフ)で9.8%を記録。一世帯・二世帯住宅では12.6%に上った。人口が希薄な郡はそれぞれ7.0%、8.1%だった。

住宅価格指数は前期比では1.5%減少した。下げ幅自体は前期(第1四半期)の2.9%、前々期(22年第4四半期)の5.1%に比べ小さい。

統計局は今回、23年第1四半期の住宅価格指数を修正した。前期比の下げ幅を当初の3.1%から0.2ポイント上方修正している。前年同期比は暫定値と同じマイナス6.8%だった。

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