独複合企業ティッセンクルップは2日、ノルウェー船舶管理大手のウィルヘルムセンと合弁会社を設立したと発表した。積層造形(AM)した交換部品を、デジタルプラットホームを通して全世界の船舶に提供する。国際物流の安定化に寄与するとしている。
ペガサス3Dという名の新会社を均等出資でシンガポールに開設した。ティッセンはAMのノウハウを持ち寄るほか、独自開発のデジタルプラットホームを提供。ウィルヘルムセンは船舶管理事業者としての知見・ノウハウを持ち寄るとともに、製品引き渡しを支援する。
ティッセンが開発したプラットホームは様々な製造技術を持つ全世界のパートナーネットワークにアクセスできることから、どんな材料の交換部品でも製造できる。製造は顧客に近い場所で行うため、輸送距離・時間を短縮できる。
船舶の交換部品では、◇従来工法で製造すると長い時間を要する◇輸送・保管費がかさむ――という問題点があった。両社はこの事情を踏まえて、今回の合弁設立に踏み切った。