電機業界の8月新規受注2.4%増加、景況感は一段と悪化

独電気電子工業会(ZVEI)が10日に発表した同国電機業界の8月の新規受注高は前年同月を2.4%上回った。増加は2カ月ぶり。国内の大型受注で水準が強く押し上げられた。

国内受注は13.6%増えた。国外は5.8%減少。ユーロ圏(ドイツを除く)が19.0%減と足を強く引っ張った。ユーロ圏外は1.8%増加した。

1~8月の新規受注は前年同期を0.1%下回った。ユーロ圏が10.2%、ユーロ圏外が3.1%減少。国内は7.0%増加した。

8月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を0.7%上回った。受注残高の水準が高いことが大きい。1~8月も前年同期比で3.4%増えた。

9月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)は前月のマイナス15.6ポイントからマイナス19.7ポイントへと低下した。生産減予定の企業は生産増予定の企業をこれまでに引き続き大幅に上回っている。

8月の業界売上高は前年同月比8.0%増の206億ユーロに拡大した。増加幅は国内が6.4%、ユーロ圏が6.6%、ユーロ圏外が10.7%だった。

1~8月の業界売上高は前年同期比12.0%増の1,599億ユーロで、内訳は国内が13.4%増の767億ユーロ、ユーロ圏が9.9%増の295億ユーロ、ユーロ圏外が11.4%増の537億ユーロだった。

9月の業界景況感指数(DI)は前月のマイナス10.0ポイントからマイナス14.8ポイントへと低下し、3カ月連増でマイナスに沈んだ。数値の低下は6カ月連続。現状判断を示す指数がプラス4.5ポイントからマイナス1.0ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス23.5ポイントからマイナス27.6ポイントへとともに落ち込んだ。

9月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)も前月のマイナス6.4ポイントからマイナス16.4ポイントに低下している。

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