自動車部品大手の独ボッシュは23日、車車間・路車間通信(V2X)を活用して自転車の交通事故を減らすため、自動車、自転車、ハイテク産業の計19社が米国とカナダで協業することを明らかにした。コネクテッド移動ソリューションの開発・実装などを通して実現する。将来的には欧州など他の地域にも拡大する意向だ。
「サイクリスト安全連盟」という組織を立ち上げた。ボッシュのほか、自動車大手アウディ、フォルクスワーゲン(VW)のソフトウエア開発子会社カリアド、自転車部品大手シマノ、半導体大手クアルコム、電気通信大手ドイツテレコムなどが参加している。
米運輸省は昨年、自転車など交通弱者の安全性を高めるため、V2Xエコシステムを活用する戦略を打ち出した。19社はこれを踏まえて協業する。V2X通信に自転車を統合することで、自動車だけでなく自転車の運転者も相互の位置情報を共有できるようにする。自転車関係団体やスマート交通制御当局の代表からなる協議会を設置し、意見などを受けることも計画している。当局とも協業する。