自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は2日、充電サービスを手がける子会社エリ(Elli)が電動車フリートを持つ企業向けのソリューションを欧州市場に投入すると発表した。650社を対象にドイツで実施した試験運用が成功裏に終了したことから、欧州で本格的に提供していく。エリのジョバンニ・パラッゾ最高経営責任者(CEO)は、「社用車のドライバーは様々な異なった場所で充電したいと思うし、またそうせざるを得ない。このため企業は、公共の急速充電器から自宅のウォールボックスに至るすべての充電シチュエーションをカバーするツールを必要としている」と背景を説明した。
「エリ・フリート・チャージング」というソリューションを同日付でドイツ、イタリア、スペイン、オーストリア市場に投入した。自宅・公共充電施設での充電を最適化し企業と社員の費用負担を低減する。欧州の他の国にも投入していく。
独KfWリサーチが8月に発表した調査レポートによると、企業が保有する乗用車の7分の1は電気自動車(BEV)ないしプラグインハイブリッド車(PHV)となっている。このため電動車フリートの充電を最適化するニーズが高まっている。