市街地での自動運転に必要な安全性、世界初のV&V手法を独自動車業界が開発

自動車部品大手のボッシュは21日、自動運転車が市街地を安全に走行することを証明する手法を、同社などが主導する独自動車業界のコンソーシアムが開発したと発表した。市街地での自動運転システムの安全性を証明する世界初の検証・妥当性確認(V&V)モデルという。自動車メーカーは同モデルに基づいて統一的に検証・妥当性確認を行えるようになる。当局の承認を得たうえで、世界的な業界標準とすることを視野に入れている。

「検証・妥当性確認手法共同プロジェクト(VVM)」という名のコンソーシアムが経済・気候省の支援を受けて4年がかりで開発した。ボッシュ、自動車大手BMW、メルセデスベンツなど21社が参加している。

ドイツではすでに、「レベル3(SAE)」に対応した自動運転車の高速道路(アウトバーン)走行と、「レベル4(同)」の自動駐車システムが連邦陸運局(KBA)により承認されている。一方、交通状況が複雑な市街地での自動運転システムの利用は、技術的なハードルが高く実現していない。VVMを統括するボッシュのローラント・ガルバス氏は、「(自動運転)車が将来、極めてまれな交通シナリオにも対処できるようになるためには、例外状況時により安全な運転が単に可能であるだけでなく、より安全な運転の証明もできなければならない」とプロジェクトの趣旨を説明した。当局の承認を得られれば、自動車メーカーは自動運転システムの開発時点から同V&V手法を用いることで、安全性を簡単に証明できるようになる。

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