ドイツ連邦統計局が6日発表した2023年第3四半期の国内発電量(送電網への供給ベース)は942億キロワット時(kWh)となり、前年同期を20.3%下回った。景気の低迷でエネルギー集約型産業の電力使用量が減ったほか、輸入量が大幅に増えたことが背景にある。
在来型電力が42.9%減の375億kWhとなり、足を強く引っ張った。4月中旬に全廃となった原子力が100%減少。石炭も47.3%減少した。天然ガスは9.2%増えた。
再生可能エネルギー発電は567億kWhとなり、8.1%増えた。風力が16.2%、太陽光が6.6%、水力が18.8%増加。バイオガスは9.0%落ち込んだ。
電源別のシェアをみると、再生エネは前年同期の44.4%から60.2%へと大きく拡大。在来型電力は55.6%から39.8%に低下した。
個々の電源では風力が前年同期の16.8%から24.4%に伸び、石炭を抜いて1位となった。石炭は36.1%から23.9%に後退。天然ガスは3.4ポイント増の12.7%、太陽光は5.4ポイント増の21.5%だった。
第3四半期の電力輸入量は231億kWhとなり、前年同期を78.6%上回った。輸出量は38.2%減の99億kWhで、ドイツは132億kWhの輸入超過へと転落した。前年同期は30kWhの輸出超過だった。