自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は3日、同社が出資する米スタートアップ企業クアンタムスケープの全個体電池は劣化しにくいとする試験結果を発表した。VW電池子会社パワーコのフランク・ブローメ最高経営責任者(CEO)は、「これはとても心強い試験結果であり、全個体電池の量産に向けた画期的な出来事だ」と強調した。
試験は独ザルツギターにあるパワーコの拠点で行われた。充放電を1,000サイクル以上、実施したところ、充電容量は定格容量の95%超という極めて高い水準を保っていた。一般的には700サイクルで80%の確保が目標となっているという。
VWによると、今回の試験結果は同電池を搭載した航続距離500~600キロメートルの電気自動車(BEV)で計50万キロ以上、走行しても容量がほとんど低下しないことを意味する。