電機業界の景況感9カ月ぶりに改善

独電気電子工業会(ZVEI)が10日に発表した同国電機業界の12月の業界景況感指数(DI)は前月のマイナス18.1ポイントからマイナス14.9ポイントへと上昇した。数値は6カ月連続でマイナスに沈んでいるものの、9カ月ぶりに好転した。現状判断を示す指数がマイナス6.9ポイントからマイナス3.5ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス28.7ポイントからマイナス25.6ポイントへと、ともに改善している。

輸出期待指数(DI、先行き3カ月)もマイナス6.0ポイントとなり、前月のマイナス15.7ポイントから大きく上昇した。

11月の新規受注高は前年同月比3.9%減となり、5カ月連続で後退した。国外が10.1%縮小。ユーロ圏(ドイツを除く)は9.8%減、ユーロ圏外は10.3%減と、ともに大きく落ち込んだ。ただ、新規受注全体の減少幅は4カ月連続で同程度の水準

で安定している。国内受注に限ると3.4%増加した。

1〜11月の新規受注は前年同期を1.6%下回った。ユーロ圏が9.4%、ユーロ圏外が4.8%減少。国内は4.5%増加した。

11月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を6.5%下回った。1〜10月は前年同期比で1.4%増えた。

12月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(DI)は前月のマイナス25.4ポイントからマイナス10.5ポイントへと改善した。生産減を予想する企業は生産増予想の企業をこれまでに引き続き大幅に上回っている。

11月の業界売上高は前年同月比4.1%減の205億ユーロに落ち込んだ。23年に売上減となったのは9月に次いで2度目。国内が4.5%、ユーロ圏が2.7%、ユーロ圏外が4.3%の幅で後退した。

1〜11月の業界売上高は前年同期比7.5%増の2,192億ユーロ。内訳は国内が9.0%増の1,059億ユーロ、ユーロ圏が7.0%増の407億ユーロ、ユーロ圏外が5.9%増の726億ユーロとなっている。

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