ドイツ連邦統計局が15日に発表した12月の卸売物価指数(2015年=100)は前年同月比2.6%減の130.9(2015年=100)となり、9カ月連続で低下した。比較対象の22年12月は物価が高水準にあり、そのベース効果が働いた。
全体を最も強く押し下げたのはこれまで同様、石油製品で、前年同月を9.8%下回った。石油製品の下落は10カ月連続。このほか、穀物・葉たばこ・種子・飼料(-19.7%)、化学品(-19.0%)、鉱石・金属(-12.7%)、古材・残材(-7.6%)で下げ幅が大きかった。果物・野菜・じゃがいも(+13.9%)、砂糖・甘味菓子・パン類(+8.9%)、飲料(+7.1%)、たばこ製品(+5.8%)は大きく上昇した。
卸売物価は前月比ではマイナス0.6%となり、3カ月連続で下落した。石油製品は4.6%値下がりした。
23年の卸売物価は前年を平均0.5%下回った。前年比で下落するのはコロナ禍1年目の20年以来で3年ぶり。石油製品が4.3%の反動減となったことが全体を最も強く押し下げた。古材・残材(-24.8%)、穀物・葉たばこ・種子・飼料(-18.8%)は下げ幅が特に大きかった。動物(+20.2%)、果物・野菜・じゃがいも(+19.8%)、砂糖・甘味菓子・パン類(+16.0%)は大幅に上昇した。