海運大手の独ハパックロイドがイエメンを拠点とする武装組織フーシ派の船舶攻撃を回避するための新ルートを顧客に提供する。同社の顧客向け情報をもとに各種メディアが報じたところによると、サウジアラビアの陸路を活用する。アフリカ大陸南端の喜望峰経由に比べ輸送時間が短く料金も安いというメリットがある。
フーシ派は紅海南部のバブ・エル・マンデブ海峡で船舶への攻撃を行っている。ハパックロイドはこれを踏まえ、アジア向けの貨物を紅海中部のジェッダ(サウジアラビア)で一度陸揚げ。アラビア半島を横断しペルシャ湾のアル・ジャバイル(同)、ダンマーン(同)、ジュベル・アリ(アラブ首長国連邦)まで運び、再び船舶に積み込むサービスを提供する。同ルートの輸送能力には限りがあるが、顧客にとっては選択肢が1つ増えることになる。