独鉄鋼業界団体シュタールが23日発表した2023年の国内粗鋼生産高は前年比3.9%減の3,543万8,000トンとなり、リーマンショックに端を発する金融危機のさなかにあった09年以来の低水準へと落ち込んだ。世界経済の低迷と電力価格の高騰が響いた格好だ。
電炉鋼は10.8%減の980万6,000トンと減少幅が大きかった。09年(1,130万トン)に比べても大幅に縮小している。高炉鋼は0.9%減の2,563万2,000トンだった。銑鉄は0.9%減の2,363万5,000トン、熱間圧延鋼材は3.6%減の3,063万9,000トンとなっている。
12月の粗鋼生産高は263万1,000トンで、同年同月を2.3%下回った。高炉鋼が2.9%減の209万9,000トンに後退。電炉鋼は0.4%増の53万3,000トンとわずかに拡大した。銑鉄は2.8%減の194万1,000トン、熱間圧延鋼材は6.0%増の226万5,000トンだった。