半導体大手の独インフィニオンは25日、モバイルバッテリーやパソコン周辺機器の有力企業である中国のアンカー・イノベーションズ(安克創新科技)と深センに共同イノベーション・アプリケーション・センターを開設したと発表した。携帯機器やラップトップパソコンなどの利用が増えていることを踏まえ、エネルギー効率が高く二酸化炭素(CO2)の排出削減につながるPD(パワーデリバリー)充電ソリューションを開発する。2年間の準備を経て開設にこぎつけた。
アンカーはインフィニオンの顧客企業。充電分野ではインフィニオン製GaN(窒化ガリウム)半導体を搭載した100ワット超の急速充電器を2022年に市場投入している。深センの共同センター開設により、新製品投入を加速する。両社は充電以外の分野でも開発協業する意向だ。
アンカーの充電事業統括責任者は、「アンカーは2023年、中国や欧州など多くの重要市場で成功を収めました。インフィニオンのGaN技術および同社との緊密な協業がなければ不可能だったでしょう」と述べた。