ZFがコスト削減へ、取締役もエコノミークラスを利用

自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンが巨額債務の圧縮に向けコストを
徹底削減する意向だ。ホルガー・クライン社長は20日、シュツットガルト経済記者
クラブで講演。「わが社は昨年、債務を削減した」ことを明らかにしたうえで、競
争力を保つためには規模が不十分だったと述べ、コスト削減の取り組みを強化する
意向を示した。
具体的な削減額は明らかにしていない。21日付の経済紙『ハンデルスブラット』が
イントラネットの社員向け情報として報じたところによると、今後2年で最大60億
ユーロ圧縮するもようだ。
同社は4年前、米同業ワブコを62億ユーロで買収したことから、債務が膨らんだ。
現時点で有利子債務は105億ユーロに上る。金利の急上昇に伴う利払い費の膨張は
同社に限らず経営の大きな負担となっており、ライフサイエンス大手のバイエルも
19日、債務を圧縮するため配当を大幅に削減する方針を打ち出した。
クライン氏は講演で、コストを減らすための措置として人員整理のほか、業務プロ
セスの効率化、サプライヤーとの取引の見直し、見本市への出展抑制などを列挙。
取締役に関しては出張で利用する旅客機のグレードをビジネスからエコノミーに引
き下げる考えを表明した。

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