経営破たんのアルガイヤー、顧客の車メーカーが支援

昨年6月に経営破たんした独プレス部品メーカー、アルガイヤー・グループの自動車
部品子会社アルガイヤー・オートモティブを主要顧客である複数の自動車メーカーが
支援する。管財人ミヒャエル・プルータ氏の情報として27日付『フランクフルター・
アルゲマイネ』紙が報じたもので、2年間に及ぶ製品供給の枠組み契約を締結したと
いう。契約先の自動車メーカーは明らかにされていない。
アルガイヤー・グループは独雇用者団体連合会(BDA)のディーター・フント元会長
が長年オーナーを務めてきた企業。経営悪化を受け2022年夏、中国の自動車部品メー
カー、ウエストロンに身売りした。同年11月の時点ではウエストロンの資本参加によ
り経営が安定したと発表していたが、その数カ月後に経営破たんした。
プルータ氏はこれまでに、プロセス機器などアガイヤー・グループの2事業を投資家
に売却した。2事業の雇用規模は計300人。
アルガイヤー・オートモティブは車体部品を手がける子会社で、雇用規模は730人に
上る。枠組み契約の締結先とは今後、分割納入の時期と量を取り決める。
プルータ氏は2年間の枠組み契約期間内に売却先を見つける意向で、「当社は公正な
買収価格を支払う理想的な投資家を見つけるための前提を作り出した」と述べるとと
もに、時間は十分にあると明言。売却先の選定をじっくり進める考えを示した。

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