市場調査大手GfKとニュルンベルク市場決定研究所(NIM)が27日に共同発表したドイ
ツ消費者信頼感指数の3月向け予測値は、大幅減となった2月(確定値:−29.6ポイン
ト)を0.6ポイント上回るマイナス29.0ポイントに改善した。高額商品の購入意欲に
関する指数が急上昇したことが大きい。ただ、貯蓄性向が一段と強まったことから、
改善幅は極めて小さかった。
貯蓄性向に関する2月の指数(3月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を3.4ポイント
上回る17.4ポイントとなり、金融危機のさなかにあった2008年6月以来の高水準に達
した。
所得の見通しに関する2月の指数(同)は前年を15.2ポイント上回るマイナス4.8ポイ
ントとなり、ロシアのウクライナ進攻が始まった22年2月以来の水準に回復した。直
近のインフレ率が大幅に低下したことと、賃金・年金の大幅上昇が大きい。
高額商品の購入意欲に関する2月の指数(同)は0.2ポイント減のマイナス15.0ポイン
トと低迷した。景気の先行き見通し不透明感がこれまでに引き続き強いことから、消
費者の財布のひもは緩まない。景気の見通しに関する2月の指数(同)は0.2ポイント
増のマイナス6.4ポイントだった。