コベストロが2年連続赤字に

化学大手の独コベストロが2月29日に発表した2023年12月期決算の純損益は1億
9,800万ユーロの赤字となり、2期連続でマイナスに沈んだ。エネルギー価格の高止
まりや経済低迷の直撃を受けた格好だ。
売上高は20.0%減の143億7,700万ユーロと大幅に後退した。販売量が6.8%、価格
が11.0%落ち込んだことが大きい。為替差損も足かせとなった。
営業利益(EBITDA)は10億8,000万ユーロで、33.2%減少した。価格競争がし烈な
汎用品を手がけるパフォーマンス・マテリアルズ部門が39.4%減の5億7,600万ユー
ロと大きく後退。イノベーション度の高い製品を手がけるソリューション&スペ
シャリティーズ部門は1.0%減の8億1,700万ユーロとほぼ横ばいを保った。
エネルギーコストは11億ユーロで、前期の18億ユーロから低下した。ただ、エネル
ギー危機前の水準(6億〜7億ユーロ)を依然として大幅に上回っており、状況は厳
しい。
24年12月期はEBITDAで10億〜16億ユーロを見込む。

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