独化学労組IG BCEは今月始まる労使交渉で7%のベースアップを要求ことを、10日
の全国労働協定委員会で決議した。執行部は1月末、6〜7%のベア要求を勧告して
いたが、高インフレによる購買力の目減りに対する組合員の懸念は強く、同委では
勧告の上限である7%が全会一致で採択された。
化学業界の賃金は2020年7月に1.5%、21年7月に1.3%がそれぞれ引き上げられた。
また、22年10月に締結した現行協定では、賃金を3段階に分けて計6.5%引き上げる
ほか、非課税で社会保険料も賦課されないインフレ調整一時金3,000ユーロの支給
が取り決められた。IG BCEによると、それでも20年以降のベースアップ幅は物価上
昇率を下回っている。オリファー・ハインリヒ交渉委員長は「この穴を埋めるため
には7%の賃金アップが必要だ」との認識を示した。
現行協定は6月末で失効する。