保険大手アリアンツは10日、ドイツ本国の顧客車両の修理に中古部品を投入するこ
とを明らかにした。気候・環境に優しいうえ、コスト削減効果も大きいため。同国
の自動車保険市場は競争が厳しく、業界全体で赤字が続いていることが背景にあ
る。
中古部品の投入するのは車齢3〜8年の車両。修理できないほど損害を受けたり車価
よりも修理費用が高い全損車両から使用できる部品を取り出して再利用する。対象
となる部品はドア、ボンネット、バックドア、ミラー、ライトなど。安全上重要な
ハンドル、車軸、車輪などでは中古品を用いない。
アリアンツの独損保事業を統括するフランク・ゾンマーフェルト氏は一例として、
VW「ID.3」のフロントガラス交換に中古品を用いると新品に比べコストを1,200
ユーロ削減できることを明らかにした。二酸化炭素(CO2)の排出量はほぼ100%減
らすことができる。