企業の42%が停電を経験

ドイツ企業の42%が昨年、3分未満の停電を経験していたことが、独商工会議所連合
会(DIHK)のアンケート調査で分かった。DIHKは経済の脱炭素化に向け生産設備の電
化が進む一方で、再生可能エネルギー発電の増加などを背景に停電が起きやすくなっ
ていることを指摘。政府に対して対策を促した。
アンケートは2月、931社を対象に実施された。回答企業の52%を占める製造業では半
数が3分未満の低電があったと回答している。
何らかの停電対策を取る独企業は46%に上った。緊急発電機は7%、蓄電池は11%
だった。
停電の原因についは「ケーブルの損傷・建設工事」が最も多く13%に上った。これに
「送電事業者の責任」が11%で続く。3位は「雷」で8%、4位は「送配電網の電圧変
動」で3%だった。全体の3分の2では原因が分かっていない。
停電の被害額は1万ユーロ未満が32%、1万〜10万ユーロが15%、10万ユーロ以上が
2%だった。全体の約半数では被害が出ていない。
DIHKは政府に対し、◇送配電網の近代化・拡張に向けた投資の促進策◇停電が起きた
際の説明責任を送配電網事業者に義務付けるとともに、損害賠償ルールを見直す――
などを要求した。

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