シーメンスが税引き後ベースで38%減益に

電機大手の独シーメンスが16日に発表した2024年1-3月期(第2四半期)決算の税引き
後利益は前年同期比38%減の21億9,600万ユーロと大幅に落ち込んだ。比較対象の23
年1-3月期は元子会社シーメンス・エナジーの保有株で評価益を計上。本業も好調で
水準が押し上げられていた。
24年1-3月期は業績が振るわず、製造分野の税引き前利益(EBT)は2%減の25億1,300
万ユーロに縮小した。中国事業の低迷を受けてデジタル産業部門が41%減の7億4,100
ユーロに落ち込み足を強く引っ張った格好だ。スマート・インフラ部門は10%増の8
億5,400万ユーロと好調だった。製造分野の売上高は1%減の179億1,100万ユーロで、
売上高利益率は0.2ポイント減の14.0%に低下した。
シーメンス全体の売上高は1%減の191億6,200万ユーロだった。
同新規受注高は13%減の204億5,100万ユーロと大きく落ち込んだ。前年同期はインド
での機関車の大型受注で水準が押し上げられており、その反動が出た格好だ。
経営陣は24年9月通期の売上高(為替変動と買収・売却を除いたベース)が4〜8%増
加するとした予測を据え置いたものの、デジタル産業部門については業績見通しを下
方修正した。売上高を従来の「横ばい〜3%増」から「4〜8%減」、売上高利益率を
「20〜23%」から「18〜21%」に引き下げた。スマート・インフラ部門では売上高を
「7〜10%増」から「8〜10%増」、売上高利益率を「15〜17%」から「16〜17%」に
引き上げている。

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