輸入物価14カ月連続低下、4月は-1.7%に

ドイツ連邦統計局が31日に発表した4月の輸入物価指数(2021年=100)は前年同月
比1.7%減の112.7となり、14カ月連続で下落した。下げ幅自体は23年8月の12.9%
をピークに縮小が続いている。
全体を最も強く押し下げたのは前月同様、中間財で4.1%下落した。下げ幅は紙
(−10.6%)、バージンプラスチック(−8.5%)、金属(−7.4%)で特に大き
かった。
エネルギーは前年同月を7.0%下回った。下げ幅はこれまでの2ケタ台から1ケタ台
に縮小している。天然ガスは23.5%、電力は38.4%、石炭は16.9%低下したもの
の、原油は8.1%、石油製品は5.5%上昇した。エネルギーを除いたベースでは輸入
物価の下げ幅が1.0%となり、前月に比べ1.3ポイント小さかった。
農産物は1.7%上昇した。カカオ豆が記録的な不作の影響で208.0%増と3倍以上に
急騰。前月比でも42.4%高くなった。コーヒー生豆は前年同月比7.3%増だった。
トマトは30.5%、小麦は10.8%下落した。
そのほかの財は投資財がプラス0.3%、耐久消費財がプラス0.7%、非耐久消費財が
プラス1.7%だった。
輸入物価指数は前月比では0.7%増となり、2カ月連続で上昇した。投資財が横ばい
となった以外はすべて上昇。上げ幅はエネルギーで2.4%、農産物で1.4%、中間財
で0.9%、非耐久消費財で0.6%、耐久消費財で0.2%に上った。
4月の輸出物価指数(21年=100)は前年同月比0.2%減の114.4に下がった。低下は
11カ月連続。全体を最も強く押し下げたのは中間財で、2.2%下落した。銑鉄・鉄
鋼・鉄合金(−10.3%)、紙(−8.0%)、バージンプラスチック(−4.9%)は押
し下げ効果が特に大きかった。
中間財以外ではエネルギーが17.3%、農産物が4.1%下落した。投資財は2.1%、非
耐久消費財は1.9%、耐久消費財は1.2%上昇した。
輸出物価指数は前月比では0.4%増となり、4カ月連続で上昇した。

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