Ifo経済研究所が24日に発表した6月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は88.6
となり、前月を0.7ポイント下回った。同指数の悪化は2カ月連続。クレメンス・フュ
スト所長は「ドイツ経済は停滞を克服できない状況が続いている」と述べた。
今後6カ月の見通しを示す期待指数が1.3ポイント減の89.0となり、足を強く引っ張っ
た。同指数の低下は5カ月ぶり。ハウク・アンホイザー・ランペ銀行のチーフエコノ
ミストは『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に、景況感はここ数カ月、期待指数
がけん引車となって押し上げられてきたが、いつまでたっても状況が改善しないこと
から同指数が下落に転じたとの見方を示した。現状判断を示す指数は横ばいの88.3に
とどまった。
景況感を部門別でみると、製造業では4カ月ぶりに悪化した。受注残高の目減りが止
まらないことが響いた格好。現状判断はやや改善した。
小売業の景況感は大幅に悪化した。特に期待指数で落ち込みが大きかった。
景況感は建設業でも低下した。受注不足を背景に現状判断が悪化したためで、期待指
数はわずかに改善した。
サービス業では現状判断と期待指数がともに改善した。