欧州航空大手ルフトハンザ・グループは25日、来年1月1日以降のフライトから環境
コスト追加料金(Environmental Cost Surcharge)を導入すると発表した。欧州連
合(EU)などの環境規制に伴い発生するコストを顧客に転嫁する。今月26日以降に
発券するチケットが対象となる。
EU加盟国に英国、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国から出発するグループの
すべての便で同追加料金を徴収する。金額は航路と運賃によって異なり、最低が1
ユーロ、最高が72ユーロとなる。各便の具体的な額は予約サイトで確認できる。
EUでは航空機燃料にSAF(持続可能な航空燃料)を混合することが2025年から義務
付けられる。混合率は当初2%で、段階的に引き上げられていく。26年にはEU排出
量取引制度(EU−ETS)の排出枠無償割当が廃止される。このほか、CORSIA(国際
民間航空のためのカーボン・オフセットおよび削減スキーム)なども環境コストの
増加につながる。