電機業界の新規受注11カ月連続減少、5月は−12%に

独電気電子工業会(ZVEI)が9日に発表した同国電機業界の5月の新規受注高は前年同
月を11.5%下回った。減少は11カ月連続。前月に縮小した減少幅は再び拡大してお
り、ZVEIのチーフエコノミストは、受注回復には時間がかかるとの見方を示した。
国内受注が14.9%、国外受注が8.7%の幅で落ち込んだ。国外の内訳はユーロ圏(ド
イツを除く)が8.1%減、ユーロ圏外が9.0%減。
1〜5月の新規受注高は前年同期を11.3%下回った。国内が14.5%減、ユーロ圏が
7.5%減、ユーロ圏外が9.2%減となっている。
5月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を15.7%下回った。1〜5月は前年同期比
9.7%減だった。
6月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を見込む企業の割合から「縮小」の割合を
引いた数(DI)はマイナス0.9ポイントで、前月(−0.4ポイント)とほとんど変わり
がなかった。生産減を予想する企業の割合が生産増予想の企業を前月同様わずかに上
回っている。
6月の業界景況感指数(DI)は前月のマイナス3.0ポイントからマイナス3.7ポイント
へとやや低下した。現状判断を示す指数がマイナス7.6ポイントからマイナス8.4ポイ
ント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がプラス1.7ポイントからプラス1.1ポイン
トへとともに下落した。
6月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)はプラス7.0ポイントで、前月(+7.2ポイン
ト)とほぼ同水準を保った。輸出増を予想する企業が輸出減予想の企業を3カ月連続
で上回った。
5月の業界売上高は前年同月比12.8%減の172億ユーロに縮小した。国内が15.5%、
ユーロ圏が13.5%、ユーロ圏外が8.9%の幅で低下した。
1〜5月は前年同期比7.2%減の914億ユーロ。内訳は国内が7.9%減の438億ユーロ、
ユーロ圏が6.2%減の173億ユーロ、ユーロ圏外が6.9%減の303億ユーロだった。

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