ボッシュがJCIと日立の空調事業買収

IoT大手の独ボッシュは23日、ジョンソン・コントロールズ(JCI)の住宅・小規模商
業施設向け空調システム(HVAC)事業を買収することで合意したと発表した。将来性
の高いHVACの分野で事業規模を大幅に拡大。住宅向けHVACを中核事業へと引き上げ
る。JCIとの取引の一環で、JCIと日立の合弁会社ジョンソンコントロールズ日立空調
も完全子会社化する。
これら一連の取引は総額80億ドル(74億ユーロ)で、ボッシュ史上最大の買収とな
る。12カ月以内の取引完了を見込む。
ボッシュが買収予定の事業は世界30カ国以上に16の製造拠点と12のエンジニアリング
拠点を展開している。売上高は40億ユーロで、従業員数は1万2,000人に上る。取引が
完了すると同社のHVAC事業は売上高が90億ユーロ、従業員数が2万6,000人に拡大す
る。米国、アジアでプレゼンスを強化して同事業をグローバル化するとともに、自動
車部品に偏った事業構成の是正を進めることができる。
ジョンソンコントロールズ日立空調は2015年の設立で、出資比率はJCIが60%、日立
が40%。同合弁が清水に持つ業務用空調の開発・製造拠点は今回の取引に伴い、日立
の子会社である日立グローバルライフソリューションズに移管される。

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