輸入物価が上昇に転換、6月は+0.7%に

ドイツ連邦統計局が31日に発表した6月の輸入物価指数(2021年=100)は113.1と
なり、前年同月を0.7%上回った。上昇は16カ月ぶり。エネルギーを起点とする輸
入物価高騰の揺り戻しが終了した格好だ。
全体を最も強く押し上げたのはエネルギーと消費財で、上げ幅はそれぞれ4.3%、
1.8%に上った。エネルギーでは原油が10.5%、石油製品が6.5%を記録。天然ガス
は1.4%となり、22年12月以来の上昇となった。石炭と電力はそれぞれ12.4%、
9.5%低下した。エネルギーを除いたベースでは輸入物価の上げ幅が0.3%だった。
消費財は耐久消費財が0.7%、非耐久消費財が2.0%の幅で上昇。食料品の上げ幅は
3.0%に上った。
農産物は同8.6%と上昇率が大きかった。カカオ豆は178.6%を記録。コーヒー生豆
も16.6%に上った。
投資財は0.3%だった。
中間財は1.4%減となり、これまでに引き続き低下した。下げ幅はスターチ・ス
ターチ製品(−27.7%)、電池(−9.2%)で大きかった。
輸入物価は前月比でも0.4%上昇した。中間財がマイナス0.1%、投資財が横ばいと
なった以外はすべて上昇。上げ幅はエネルギーで2.3%、農産物で1.5%、非耐久消
費財で0.2%、耐久消費財で0.1%だった。
6月の輸出物価指数(21年=100)は前年同月比0.6%増の114.7となり、2カ月連続
で上昇した。非耐久消費財が2.3%、投資財が1.4%、耐久消費財が0.8%上昇。エ
ネルギーは6.2%、中間財は0.8%低下した。農産物は変動がなかった。
輸出物価は前月比では0.3%の上昇だった。

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