ドイツ機械工業連盟(VDMA)が1日に発表した独業界の6月の新規受注高は物価調整後
の実質で前年同月を9%下回った。新規受注は4月に例外的に増加したものの、これを
除くと1年半以上、減少が続いている。VDMAのチーフエコノミストは「好転の兆しは
見えてこない」と指摘。景気が安定するとした年初の見通しは期待外れに終わったと
述べた。
地域別でみると、国内が8%、国外が10%の幅で落ち込んだ。国外の内訳はユーロ圏
(ドイツを除く)が12%減、ユーロ圏外が8%減だった。
1〜6月の新規受注は前年同期比で実質12%落ち込んだ。国内が18%、国外が9%縮
小。国外はユーロ圏が14%、ユーロ圏外が7%後退した。チーフエコノミストは「外
需主導の景気回復の兆しにドイツ国内でブレーキがかからないようにするためには投
資とイノベーションを増やす徹底的なサプライサイド志向の政策が必要だ」と述べ、
政府が打ち出した経済対策の速やかな実施を促した。