製薬大手の独バイエルは28日、米国のバイオ企業ネクストRNAと協業すると発表し
た。主要製品の特許が今後、失効することから、開発パイプラインを拡充し、売り
上げの減少を回避する狙いだ。
ネクストRNAが手がける前臨床段階のがん治療薬プログラム2件を共同開発に切り替
える。前払金、マイルストーン、研究費、ライセンス料を合わせるとバイエルは最
大5億4,700ドルを支払うことになる。
バイエルの主要製品である抗凝固薬「イグザレルト」と網膜治療「アイリーア」の
特許は2020年代半ばから失効していく。新規の抗凝固薬として期待されていた「ア
スンデキサン」は有効性が確認されず昨年、開発停止に追い込まれたこともあり、
同社はパイプラインを迅速に拡充する必要がある。