工業ガス大手の仏エア・リキードは26日、独西部オーバーハウゼンの拠点で水電解
施設の竣工式を行った。ルール工業地域の鉄鋼・化学メーカーやモビリティ向けに
グリーン水素を供給する。
同地の化学工業団地内に20メガワット(MW)級の水電解施設を開設した。水素を
年に最大2,900トン生産できる。スタック(電解モジュール)は独シーメンス・エ
ナジーとの合弁会社で生産したものを採用した。
水電解施設はエア・リキードが持つ既存の水素パイプラインにすでに接続した。隣
接するデュースブルク市では鉄鋼大手のティッセンクルップが水素製鉄プロジェク
トを進めている。
オーバーハウゼンの水電解施設では容量を30MWに拡大することが計画されてい
る。エア・リキードはこのほか、近郊のマールにも120MW級の水電解施設を設置
する意向だ。