独自の触媒技術でグリーンメタノール生産=独スタートアップ

独スタートアップ企業C1グリーン・ケミカルズは4日、同国中部のロイナに設置し
たパイロット施設で気候に優しいグリーンメタノールの生産に成功したと発表し
た。生産施設は簡単に入手できる部品で拡張できることから、量産への道が開けた
としている。同社は生産効率のさらなる向上や炭素の完全循環化に向けて同パイ
ロットプロジェクト(ロイナ100)を継続するとともに、スケール・商業化に向け
て新たな投資資金を調達する意向だ。
C1は2022年の設立。メタノールを単純な条件下で効率的に生産する触媒技術をライ
プニッツ触媒研究所(LIKAT)などと共同開発した。
ロイナ100は生産活動由来の二酸化炭素(CO2)とグリーン水素を用いてメタノール
を製造することを通し、メタノール生産の炭素サイクルを閉じることを目指したプ
ロジェクト。連邦デジタル・交通省(BMDV)から1,040万ユーロの支援を受けてい
る。
同社には化学大手BASFのユルゲン・ハンプレヒト元社長や自動車部品大手コンチネ
ンタルのヴォルフガング・ライツレ監査役会長などドイツの経済人ほか、グリーン
メタノール船を運航するデンマーク海運大手のマースクが出資している。これまで
に投資家から得た資金は合わせて約1,400万ユーロに上る。今後さらに最大2,500万
ユーロを獲得する考えだ。

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