生産者物価14カ月続落、8月の下げ幅は横ばいの0.8%

ドイツ連邦統計局が20日に発表した8月の生産者物価指数(2021年=100)は前年同
月比0.8%減の128.2となり、14カ月連続で落ち込んだ。下げ幅は前月(0.8%)同
様、低下が始まった23年7月以降で最も小さい。エネルギーがこれまでに引き続き
下落し、全体を押し下げた。
エネルギー価格は前年同月を4.6%下回った。天然ガスが10.1%、電力が9.2%下
がったことが大きい。石油製品も4.7%低下。下げ幅は灯油で11.5%、自動車燃料
で8.3%に上った。エネルギーの指数自体は基準の21年(100)を約55%上回る154.
7と、極めて高い水準にとどまっている。
生産者物価はエネルギーを除いたベースでは1.2%上昇した。エネルギー以外の財
はすべて前年同月を上回った。
中間財は0.7%増となり、2カ月連続で上昇した。上げ幅は変成器(+5.4%)、天
然石・砂利・砂・粘土・陶土(+4.9%)、建設用石膏製品(+3.3%)などで大き
かった。
金属は2.0%低下した。低下率は銑鉄・鉄鋼・鉄合金で8.1%、棒鋼で5.6%に上っ
た。銅は6.1%上昇した。化学原料はマイナス1.1%、飼料はマイナス7.2%、ガラ
ス・ガラス製品はマイナス5.0%だった。
投資財は2.0%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は2.1%、自動車・自動車
部品は同1.4%となっている。
耐久消費財は0.9%だった。
非耐久消費財は1.0%。食料品は0.7%となり、3カ月連続で上昇した。バター(+
41.7%)、甘味菓子(+22.0%)が大きく上昇。豚肉は11.6%低下した。
生産者物価は前月比では0.2%増となり、3カ月連続で上昇した。指数は2月の127.1
を直近の底に上昇傾向が続いている。部門別ではエネルギーが0.8%、耐久消費財
が0.2%、非耐久消費財と投資財が0.1%上昇。中間財は0.3%低下した。

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