ルフトハンザがフランクフルト~北京線を廃止も

航空大手の独ルフトハンザがフランクフルト〜北京線を減便ないし廃止する方向
だ。市場環境が変化し、採算が悪化しているためで、ドイツ〜北京間を毎日運航す
る同社の路線はミュンヘン発着便だけとなる。ミュンヘンの従業員集会でカルステ
ン・シュポール社長が話した情報として『シュピーゲル』誌が報じた。広報担当者
はメディアの問い合わせに、全運行網の評価と最適化を継続的に行っているとした
うえで、フランクフルト〜北京線の今後の取り扱いについては10月に決定を下すこ
とを明らかにした。
同路線の縮小・廃止を検討する背景には、(1)両国間のフライト利用者がこれま
での想定に反してコロナ禍前の水準に戻らない(2)同社をはじめ西側の航空会社
は制裁対象となっているロシアの空域を利用できない(3)業績悪化を受けコスト
削減に取り組んでいる——という事情がある。
西側の航空会社はロシア迂回の遠回りを余儀なくされていることから、フライト時
間とコストがともに増加。ロシア上空をこれまでに引き続き利用できる中国やトル
コ、中東系の航空会社に対し不利な立場にある。英ブリティッシュ・エアウェイズ
は8月、ロンドン〜北京線を10月下旬から停止することを明らかにした。

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