時速95キロのレベル3自動運転システム、メルセデスが来年初 頭にも発売

高級乗用車大手の独メルセデスベンツは23日、レベル3(米自動車技術会=SAE)に対
応した同社の自動運転システム「ドライブ・パイロット」について、ドイツ国内の許
容最高速度が引き上げられる見通しを明らかにした。現在時速60キロとなっているア
ウトバーン(高速道路)での上限速度を同95キロに引き上げる認証を年末までに独陸
運局(KBA)から取得。来年初頭から販売を開始する。
ドライブ・パイロットは国際連合欧州経済委員会(ECE)の「高速道路等における運
行時に車両を車線内に保持する機能を有する自動運行装置に係る基準(UN-R157)」
のレベル3要件を満たした世界初の自動運転システムとして2021年12月にKBAの認証を
受けた。現在はドイツのほか、米国の一部の州でも認証を受けている。
アウトバーンでの上限速度が時速95キロに引き上げられると、運転をシステムに委ね
る時間を増やせるため、ドライバーはビデオ閲覧やネットサーフィンなど他の作業の
時間を増やすことができる。
値段は税込みベースで5,950ユーロに据え置く。ドライブ・パイロットをすでに搭載
する車両はOTA(オーバー・ジ・エア)ないし自動車整備工場で無料アップデートで
きる。
ドイツの現行法ではレベル3自動運転システムの許容上限が時速130キロとなってい
る。メルセデスはこれを踏まえ、ドライブ・パイロットの上限速度を段階的に引き上
げていき、30年までに130キロを実現する考えだ。

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