Ifo経済研究所が24日に発表した9月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は85.4
となり、前月を1.2ポイント下回った。同指数の悪化は4カ月連続。クレメンス・
フュスト所長は「ドイツ経済にのしかかる圧力はますます高まっている」と述べた。
現状判断を示す指数が2.0ポイント減の84.4と大きく落ち込んだ。同指数は5月の88.9
を直近のピークに低下傾向が続いている。今後6カ月の見通しを示す期待指数も0.5ポ
イント減の86.3となり、4カ月連続で低下した。
景況感を部門別でみると、製造業の指数(DI)は3.8ポイント減のマイナス21.6ポイ
ントとなり、コロナ禍初期の20年6月以来の低水準に沈んだ。現状判断と期待指数が
ともに大きく低下。受注不足は深刻度を増した。特に主要産業が振るわない。
景況感はサービス業でも悪化した(2.2ポイント減のマイナス3.5ポイント)。現状判
断が足を強く引っ張ったためで、期待指数はやや上昇した。旅行と宿泊・飲食業で景
況感が改善した。
流通業の景況感指数は前月を2.4ポイント下回るマイナス29.8ポイントに落ち込ん
だ。特に期待指数で下げ幅が大きかった。
建設業では景況感が1.6ポイント増のマイナス25.2ポイントに上昇した。期待指数が
改善したためで、現状判断はやや悪化した。