ビジネス翻訳用の人工知能(AI)を手がける独スタートアップ企業ディープエル
(DeepL)は1日、米ニューヨークに技術センターを開設したと発表した。急増する
現地顧客のニーズに対応し、米国での市場地位を強化する。
ディープエルは17年の創業。世界中の企業のコミュニケーション方法を変革すると
いう長期ビジョンを掲げる。日本語を含む30言語に対応している。5,000文字以内
であれば無料で翻訳サービスを提供する。4月には文章作成アシストツール
「ディープエル・ライト・プロ」を市場投入した。
米国では急速に顧客が増えており、フォーチュン500企業の半数はすでにカスタ
マーとなっている。こうした状況を踏まえ2月にはテキサス州オースティンに事務
所を開設した。
ニューヨークの新拠点では主に製品開発と研究活動を行う。同市は有数のハイテク
都市であることから、専門人材を確保しやすい。社員数は明らかにしていないが、
同拠点の規模を1年以内に2倍に拡大する意向を表明した。
同社は評価額がドイツで最も高いAIスタートアップ。5月に実施した3億ドルの資金
調達では20億ドルと評価された。