半導体大手の米ウルフスピードが西南ドイツのエンスドルフにSiC(炭化ケイ素)ウ
エハー工場を建設する計画は無期延期される。地元ザールラント州首相のアンケ・
レーリンガー氏が23日に明らかにした。ウルフスピードもdpa通信に、エンスドルフ
は優先度の高い拠点だと回答。電気自動車の需要低迷を受け工場建設を先送りするも
のの、市場が大幅に拡大すれば着工する考えを示した。最近の報道では計画を白紙撤
回するとの観測が出ていた。
同社は自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンと共同でエンスドルフに工場
を建設する計画を昨年2月に発表した。投資額は約30億ユーロで、一部を補助金で賄
う方向。ウルフスピードは今回、建設延期がもたらす影響についてドイツ政府、ザー
ルラント州政府、ZFと「活発に協議している」ことも明らかにした。