VWが米リビアンと合弁設立、次世代E/Eアーキテクチャーなど開発

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は12日、電気自動車(BEV)の米新興企業
リビアン・オートモーティブと合弁会社の設立契約を締結したと発表した。BEV用の
次世代E/Eアーキテクチャーとソフトウエア定義車(SDV)用のソフトを共同開発す
る。VWではソフト開発の遅れがグループ全体の新モデル投入計画に大きな悪影響をも
たらしていることから、リビアンとの協業を通して打開する狙いだ。
折半出資の新会社リビア・アンド・VWグループ・テクノロジーを米カリフォルニア州
パロアルトに設立する。13日にも事業を開始するとしている。同地のほか、北米と欧
州にさらに3拠点を設置する計画。
E/Eアーキテクチャーは車両に搭載された電子制御ユニット(ECU)やセンサー、ア
クチュエーターなどをつなぐシステム構造。次世代のゾーン型E/Eアーキテクチャー
では、これまでドメイン(技術領域)ごとに行っていた制御が統合されることから、
部品点数が削減される。また、ソフトを通して機能を制御するソフトウエア定義車
(SDV)実現にはゾーン型が欠かせない。
新会社ではリビアンの既存のE/Eアーキテクチャーとソフトをベースに開発を行う。
2026年にリビアンのSUV「R2」に搭載。VWグループのモデルには27年から搭載が始ま
る。
両社は今回の協業合意を6月に発表した。VWはその時点で最大50億ドルを投資すると
していたが、今回これを58億ドルに引き上げた。

上部へスクロール