バイオ薬開発のエボテックに米競合がTOBへ

バイオ医薬品開発の有力企業である独エボテックは14日の適時開示で、米同業ハロザ
イム・セラピューティクスからエボニック株の公開買い付け（TOB）に関する拘束力
のない関心表明を受け取ったと発表した。エボニックをめぐっては投資会社トリトン
が直接保有とデリバティブを通して株式9.99％を確保し、事実上の筆頭株主となった
ことが明らかになったばかり。ハイザイムとトリトンが買収合戦を繰り広げる可能性
が出てきた。
ハイザイムはエボテックの株主に1株当たり11ユーロでの買い取りを提示する考え。
エボテックを約20億ユーロと評価している。
エボテックは心臓・循環器疾患、ガン、免疫学の分野で世界の有力な製薬会社と協業
している。同社ではヴェルナー・ランターラー前社長のインサイダー取引が年初に発
覚したことで株価が大幅に下落。格好の買収標的となっている。