経営破たんの危機感拡大

ドイツ企業の7.3%が経営破たんの危機感を持っていることが、Ifo経済研究所が10月
に実施したアンケート調査で分かった。前年同月に比べ0.5ポイント高い。調査担当
者は、倒産の一貫した増加は今後も続くとの見方を示した。
倒産懸念が強まっているのは受注不足、売上減少、人件費などコストの拡大で資金繰
りが悪化しているためだ。エネルギー高と国際競争の熾烈化は追い打ちをかける。
倒産懸念が最も強い部門は小売で、前年同月を3.5ポイント上回る13.8%に上った。
製造も2.2ポイント増の8.6%に拡大している。建設は1.0ポイント減の7.9%、サービ
スは1.0ポイント減の5.8%に低下した。
製造では印刷物がダントツで高く26.2%に達した。これにゴム・プラスチック製品と
金属製品がともに15.9%で続く。化学は8.5%、電気装置は7.5%、機械と製紙は
7.3%、金属製造・加工は5.7%、自動車は3.6%、データ処理装置は2.8%だった。
サービスでは人材仲介・派遣が19.1%で最も高かった。景気低迷で労働力需要が縮小
していることが背景にある。宿泊(15.3%)、動産レンタル(13.3%)、飲食
(12.4%)も数値が高い。

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